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飽食時代の最高のグルメとは?

「美味しい」ものが、世に溢れています。

日本は特に、様々な国の料理が比較的容易に味わえると思うのですが、
舌という五感の一つを満足させることが、いわゆる美味しいという感覚でしょうか?

身体が欲している食事と、頭に浮かぶ美味しいものは結構、乖離している気がしています。

しかし、身体が欲する食事を感知できるほど、現代人は(個人差はあれど)繊細ではないと思います。
そのような意味で、食べることを一旦やめるということも一理あります。
デトックス、ファスティングを行えば、感覚が研ぎ澄まされてきますから。

その後、食べたいもの=必要な栄養素を含んだもの、ということになり、
身体が欲する栄養素と、頭に浮かぶ料理が重なってくることもあるでしょう。

ただ、ファスティングをしたとしても、悲しいかな現代人に浮かんでくる食事のメニューは、
高カロリーなものになりがちだと思います。空腹になっていればなおさらですね。

私は、健康維持やダイエット、体質改善といった大義のために、
極端に身体を追い込んだり、厳しい修行・トレーニングをすることに全く興味がありません。
普段の生活の中で、少しずつ習慣を変えていくことで、
体内に生じるささやかな変化を見つめ、感じて行きたいと考えています。

現在(2021年1月)、長引くコロナ禍の影響で、在宅時間を増やさざるを得ない人が多くなっています。
皆さんはどのように自分の健康管理をしていますか?そして食事はどのように気をつかっていますか?

禅寺での食事は、人間の生命維持に非常に合理的、かつ自然な形になっています。
ビタミン不足になりやすい面もあると思いますが、今の我々にしてみれば、生活上の活動量は寧ろ
減っている傾向にあるのですから、精進料理やカロリーを抑えた摂食が適していると感じています。

さすがに、お寺での修行とは違うので、毎日の食事がお粥とお新香だけでは、
仕事や勉強に向かう際に、エネルギー不足になってしまいます。

ペースを決めて、自分を追い込まない程度にカロリーの低い食事にしていく・・・
そういった習慣化の過程で、お粥の養分が身体にじわっ、と浸透していくのがわかってきたら
身体は本当に喜んでいるのだと思うのです。

最高のグルメは、舌だけではなく「身体全体で美味しい」、と感じられることだと思うのです。

ルジュナ
中川

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「 お坊さんにまなぶ こころが調う食の作法 」 (お坊さんに学ぶシリーズ)
 (星 覚・著/ ディスカヴァー・トゥエンティワン)